しまのま
生活と文化とわたし

こんにちわ。種子島でデザイン業を営んでいる小野寺いずみというモノです。 ザクッとIターン移住者です。今8年目くらい。あまり、かしこまった文章も書けないんで、こんな感じで行きます。どうぞごひいきに。

ご縁あり、あたしのフィルターで種子島を紹介していきたいのですが、そりゃ、緑もあるし、空は広くて海は綺麗やし、時々曇ったり雨が降っても、なんだかんだコントラストが高くて色とりどりで、ここは天国。  

 

種子島の浦田海水浴場

 

さすがロケットやら鉄砲やらの新しいモノを取り入れてきた島。昔は村ごと移住してきたらしく、今も地域によっては、甑島から来た集落、桜島からきた集落、静岡から来た集落などなどあるのです。おもろ。 だから、こんな1人2人が何かしたいって時の受け入れの器はでかい。

今は種子島のどちらかというと北の方の西之表市で、あたしと建築家(内野康平)がISNEARという形で種子島から建築とデザインで色んなお仕事させていただいております。(今回記念にロゴの種子島バージョン作ってみた)  

 

isnearロゴ種子島バージョン

 

こんな田舎でそんなお仕事あるんかって思われる方もおるかもしれんけれど、建築もデザインも、世界中どこにでもある!だから、どこでもできる!だから種子島でももちろんできてます!ネットもあるし。ありがとう種子島〜(もちろん感謝のもと。)そしてよろしく種子島。皆さん思うより種子島は近い。

そんな中、今やっているのが、古い建物壊しながら新しいもの乗っけてくのだったり、または気軽に新しい形で建物を作って行こうってのをしてます!わかるかな?わかるかな??? 簡単に言うと「小屋建てる」ってことをしてます。

なんでかというと、空見えて海見えてWiFiバキバキで、昼寝出来ながら仕事したい!これです!!これ良くない??いつの時代も人は情報と昼寝を求めてるのよ。ほんと。そしてなんと素敵なリモートワークスペース!

まず都会でそんなんいったら、ツボ高値の土地買って~、素材集めて~、もしくはハウスメーカーにお願いして~とか、とか、だけど、、ここには内野(←種子島生まれ、母親種子島出身←フリースタイルな感じで♡)が島の方に使ってイイよって言ってもらえた土地があり(種子島は平たいので土地多めにあるけど、それにしても、このご好意はすごい出来事)、そして悪ノリで小野寺(←父親が種子島出身)と、地域の土をつかって小屋を建てよっ!ってことになったのです。
通称 : 版築BOX。まだここでしか呼ばれてないけど。
今後よろしくね。

 

版築BOXの建築予定地から見える景色

 

大家さん

 

まず版築ってのは、今回あたしは初めて知ったのだけど、万里の長城とかそいうのも版築なんだって。つまり、その土地の土をつかって押しかためて作る建物。
種子島の土は、もちろん農業もできるフカフカの土もたくさんあるけど、陶芸に使えるような土もあるし、鉄がメジャーになった砂鉄の砂浜もあるし、黄色い岩と思ったら硬い土だったりみたいなところもある。 (最近自分の家を片付けてたら、色の金粉と銀粉が少し多めに出てきたから、今度こっそり混ぜようと妄想してる。あ、これはどうでもいいか。)
で、種子島って場所によって土の種類が全然変わるから、いろんなところの土にセメント混ぜてみて、強度テストしてみた。
もちろん、土屋さんからも購入。実際に土屋さんが販売したい土とはちがう種類の不要な土だったらしく、トラックでいっぱい配達してくれて格安。
本当はなんかニガリとか混ぜたりもするぽいんだけど、強度を重視して、セメント混ぜてみる。
なんか、ただのブロックの塊にならないように色がとても雰囲気のある色になるように探してみている。例えば薄い黄色とか赤色とか。土だけでできないときはベンガラなどを混ぜてみようかと言ってます。
その中、粘土だけでやってみたのとかは、一回の雨で崩れてきた。そう思うとセメントのない時代ってすごい。どうしてこうしてあんな立派なものが建てれるのか!
けど、セメントとか混ぜてみたのもなかなか結構綺麗で、それに藁を混ぜてみて、強くしてみたり模様も可愛くもした。
で、実際にするときは、廃屋から出てきた畳を藁っぽく使ってやってみようかと話しをしている。
できるのかな?これも実験。
そして、家を解体した時に出てくる廃材などをうまく利用して、今度、種子島の花屋さんの結婚式場作りをする企画も立てている。こんな時代、外で、花もたくさんで、面白く、雰囲気よく式場作ったら、すんごい思い出になるはず。 とにかく!おもろいはず!!!

そんな構想を一生懸命伝えたら一生懸命聞き入れてくれて理解してくれて一緒にやってくださる! そして地域の方につたえたら、やはりお葬式が多いから、結婚式とかすごく嬉しいとおっしゃってた。 すごくね?康平~これは面白いんやじゃないか?と、むしろ逆に提案してくれたり。

もしかしたら、そんなことバカにされたり怪訝な顔されたり無視されたり反対されたりなどあるのではないかとおもうのやけれど、種子島では地域の方が手伝ってくれたり、理解してくれたりで、少しづつ形になってます。しかも一緒にやりたいと言ってくれる方もいたり!

 

版築BOXのイメージ

 

考えてみたらね、いつの時代も、どこかの誰かが種子島で何かをしたいと思って、船を寄せたわけ。
そしたら、島の人がそれを受け入れて、見守ってくれて、今の文化に繋がってることが多いんよ!
種子島は同じなの。今も昔も。
種子鋏が今はおなじみの鉄砲伝来も、新茶が早いお茶も、安納芋で有名なお芋も、近日H3が飛ぶであろうロケットも、今の島の文化という文化全て種子島の方々に見守られ育ってきた。

だから、変化をし続ける島でもあるんやけど、なんでも受け入れるという変わらないDNAがある。というかDNAは受け継がれてて変わらない。あと、強い好奇心。都会だと人に対しての好奇心を隠している人が多いけど、こちらでは本当に丸出し。

話それた。。版築BOXは、どんなんでやるか、土選びもして、サンプルも作りました。なんやかんや、頑丈にはしたいので、現代的にセメントも入れていきます!そして横のストライプにします。しましま!
あたしは側で動画撮ったりやんややんや言うだけなんだけど、、(もっと役に立ちたい!!アイデアだけは負けん!!笑)
最近、種子島の南側にある南種子に良い土があったのやけど、どうやって手に入れようかと模索中。車で運転してたら、目にはいってきた!黄色い土。ほしいな〜。
そして、今はきちんと、島の左官屋とらさんに基礎を打ってもらいましたよ。
奥様のりっちゃんも手伝いに来てくれました。

 

種子島の土を何種類か使った版築サンプル

 

基礎

 

とらさん

この版築BOXの横ではもともと庄屋さんだった古民家があり、これをまた、また同時進行で形を変えていこうとしてます。
最初はゾクゾクするくらい少し怖い雰囲気の廃墟で、今はゾワゾワするくらい素敵すぎるホネだけの建物。そして今はワクワクするような空気の良い場所に変わってきてます。今の段階で既に、未来の計画が明確なのだけど、そこは小出しにします。
ここに来るまでも、木を伐採やら、解体やら、掃除やら瓦を取ったりなど色々あったのですが、またもや、とらさん、りっちゃんと、地域の企業さんや、またその仲間の方々が携わってくれました。すごいよね!
その途中大家さんも来られたのだけど、きれいになったと楽しみにしてくださってます!!
ちなみにこの建物は、通称:shoya。
こちらもよろしくね!

 

廃屋とも思われる元庄屋さん

 

話がむちゃくちゃそれるけれど、、昔の人もいろいろやりたくてこの島にたどり着いた。
今はサーフィンしたかったり自然暮らししたかったりでたどり着く人も多い。
あたしたちはもしかしたら今までとは違う目的で種子島にたどり着いたのかもしれない。
そして、この島での今の興奮は、もしかしたら、新しい文化を作るきっかけになるのかもしれないと、おこがましくも思っております。
ここは都会と比べると何もないと思われるかもしれんけれど、あたしにしてみたら興奮のルツボです。

これから先がほんと楽しみ。
不思議とこの建物もやるって決まってから、ご縁で色んな計画が未来に待ってるのです。
ちょいちょい情報は強めに出して行きたいです!これからもどうぞよろしくお願いしますね!乞うご期待!

 

小野寺いずみと内野康平

 

ISNEAR

小野寺いずみ

種子島へIターン移住歴約8年。商店街にデザイン事務所を作って日々デザインをしています。 http://onoderaizumi.tumblr.com

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